「同じ仕事なら同じ待遇」へ 4月から

更新日:2021年3月8日 / 木村

木村です。

昨年施行された「同一労働同一賃金」。4月からいよいよ、クリニックや薬局、小規模な福祉施設も対象となります。正職員とパートが同じ仕事・責任の場合、これからは「パートさんだから…」という理由で待遇差を設けることは認められません。

 

「同一労働同一賃金」は、「仕事の内容が同じ労働者には、正規・非正規の雇用形態が異なっても、同じ賃金を支払うべき」という考え方。働き方改革の一環で法律が整備されました。

既に一定規模以上の病院、福祉施設には施行されていますが、この4月からはクリニックや薬局、小規模施設を含む全事業主に対象が拡大されます。賞与や各種手当が支給されていない理由を「パートさんだから」と説明すると、不合理な待遇差と判断されることがありますので、待遇差がある場合は、3月末までに次の2つの対策をお済ませください。

対策その① 不合理な待遇差の解消

同じ仕事や責任にも関わらず、正職員とパートで待遇が異なる場合は、「不合理な待遇差」として是正が求められることがあります。基本給だけでなく、賞与や各種手当、休暇、福利厚生、教育訓練等のあらゆる待遇が対象です。

対策その② 説明できるように準備を

更に4月から、パート等の非正規職員は、正職員との待遇差の内容や理由について、事業主に説明を求めることができるようになります。待遇差があるときは、きちんと説明できるよう、関連規定や判断基準を整備しておきましょう。

 

厚生労働省のガイドラインにさまざまな具体例が示されていますので、併せてご参照ください。施行まで後わずか。まだ対応がお済みでない場合は、早急に整備を進めてください。

 

参考:
厚生労働省「同一労働同一賃金ガイドライン